あなたも谷津干潟のボランティアになって私たちと一緒に谷津干潟公園の豊かな自然と触れ合いませんか。私たち自然情報チームのメンバーは20人あまり、四季を通して谷津干潟公園の樹木や野草、昆虫などを観察し楽しんでいます。センターに飾られたボードでは、毎月、時期に適した新しいテーマで谷津の自然を展示しています。ボードは、センター入り口から入って右折するとすぐ右手にあります。実際のボードには植物の名前のほか特徴やちょっとしたエピソードが添えられています。是非ご覧にいらしてください。

 2013年1月のテーマは「冬芽と葉痕の表情」でした。谷津公園で寒い冬を乗り切るために、さまざまな工夫をこらした冬芽に出会いました。また葉痕(葉の枯れ落ちたあと)の表情、維管束痕(点々)の数など面白い観察が出来ました。

テーマ:「冬芽と葉痕の表情」

観察日:2013年1月8日    場所:谷津公園 
センターの展示ボード

★はじめに冬芽・葉痕をごらんください。

冬芽は芽鱗(がりん)と呼ばれる被いで保護されているものと、被いのないものがあります。前者を鱗芽(りんが)、後者を裸芽(らが)と呼んでいます。芽鱗は冬芽の成長により脱落します。芽鱗を構成する一枚一枚を鱗片(りんぺん)といいます。裸芽は鱗片を持たないので、縮んだ葉が、むき出しのまま外気にさらされています。

芽鱗にも色々な形状があり、1枚の鱗片が帽子のように冬芽全体を包んでいるもの、2枚の鱗片で冬芽を包んでいるもの、10枚以上の小さい鱗片が何重にも重なって冬芽を包んでいるもの、毛皮のコートを着ているものなど、木によっていろいろです。

葉痕(ようこん)は、葉の落ちたあとで、葉の柄が枝についていた部分です。

アジサイ (裸芽(写真)と鱗芽の両方を持っています。ハート形の葉痕です) ベニバナトチノキ(多数の鱗片に包まれています)
 
ハクウンボク(裸芽ですが、細かい毛に覆われています。主芽の下に
必ず副芽が付きます)
オオシマザクラ (多数の鱗片に包まれ、薄い着物を重ね着しています)
 
コブシ (鱗片には毛があり、毛皮のコートを着ています) シデコブシ (立った長い毛が密生するキャップ状の鱗片に包まれ、
毛皮のコートを着ています)


ハコネウツギ (多数の鱗片に包まれ、薄い着物を重ね着しています。
葉痕がはっきり見えます)
ハナミズキ (玉ねぎ形の冬芽は裸芽です)
 
★成長を始めた花芽、早くも蕾が膨らんできています
アセビ キブシ
 
コウバイ ソシンロウバイ


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